アームカット治療① 治療前の状態、金額など


改めまして、フリアンドです。先日開始したアームカット傷のレーザー治療についてレポートしていこうと思います。

まず本記事では、レーザー治療の内容や、治療を始める前の、何もしていない傷の状態を説明します。そして、以降の記事にて治療経過を記録していきたいと思います。

 

リストカット傷の主な治療方法(私調べ)

 すでにご自身でお調べになっている方が多いかとは思いますが、まずは私の把握しているリストカット等の傷の治療で考えられる方法について記載します。私がどういった判断で治療しているかをお伝えする為です。医療に関しては専門外ですので、話半分程度にご覧ください。

①皮膚切除

外科手術により傷跡のある部分を切り取り、縫い合わせる方法。傷のあった場所そのものを取り除くことができるが、縫合した箇所に新たなひとすじの跡ができる。傷跡を自傷ではないなにか別の傷跡に見せかけるというイメージ。傷跡の面積が大きい場合は、縫い合わせる皮膚のゆとりに限りがあるため複数回に分けた処置が必要となる。

②植皮

外科手術により傷のある部分の皮膚を切り取り、別の部分から採ってきた皮膚を移植する方法。タトゥーの治療などで行われることがある。自傷の場合も傷跡の面積が大きい場合などはこの方法も考えられるが、傷跡の場所が増え、また治療前よりも目立つ傷跡になる可能性もあることなどから自傷後治療ではあまり行われないそう。 

③レーザー照射

外科手術を伴わないため一番手軽な方法と言える。レーザー機器で皮膚表面に無数の小さな孔を空けることで皮膚組織の再構築を促進し、複数回にわたった処置により傷を目立たない状態に改善することが期待される。手軽ではあるが傷跡を完全に消すことは難しい。レーザー機器の種類は様々でクリニックにより扱う機器は異なる。

④皮膚剥削

専用の器具を使い、傷跡の部分を薄く剥がすように切り取る方法。①の皮膚切除よりも比較的大きな面積にも対応でき、リストカットとわかる跡は取り除くことができるが、剥がした部分は火傷をしたような目立つ跡になる。アブレーションとも言われる。

⑤電気焼灼

電気メスで傷跡の部分を焼き、別の跡として自傷跡を隠すイメージ。④と同じくこちらもアブレーションと言われることがある。

 

私は治療開始前に複数のクリニックでカウンセリングを受け、最終的に③レーザー照射による治療を選択しました。判断理由については後述しますが、過去の美容外科手術を受けた経験から、別の目立つ跡ができるといった「一度処置したら後戻りできない」治療方法は最初の選択肢にすべきでないと考えたためです。

また、④、⑤についてはともに「アブレーション」と呼ばれることがあり、これはクリニックによって異なるようです。私はそのことを知らずにカウンセリングを受け、混乱した経験があるのでご参考になればと思い記載しました。

 

私が選択した治療法について

 私は都内クリニックで「スターラックス1540」という種類のレーザー照射を受けています。

波長1540nmのレーザーを1平方cmあたり100箇所以上照射し、真皮の浅層~中層にかけて微細な孔を空けていきます。

レーザーの種類には詳しくありませんが、2020年現在、より新しい種類のレーザー機器は扱われており、上記1540nmよりも深い進達度だったり、その他性能の良いレーザーもあるようです。深いほど治療効果はありそうな気がしますが、ニキビ跡等の治療メニューとして扱っているクリニックが多いため、リストカット治療に適用してもらえるかは個別に確認が必要です。

一番「効きそう」なレーザーを調べあげ、さらにそれを自傷跡に打ってもらえるクリニックを探し出すことも考えましたが、そもそもレーザー治療で完治は難しそうなこと、傷跡治療の症例が多いクリニックで詳しく相談しながら治療したいという考えから、多くのクリニックで扱われているスターラックスを受けることにしました。

何よりも周囲の人に自傷していた過去を知られたくないという思いがあったので、最初は皮膚切除や皮膚剥削を検討していました。ですがこれらの方法は共に傷跡が自傷とはわからない状態になる一方で、治療後の状態は元よりさらに目立つ跡が残る可能性が大きいです。自傷跡がなくなった後は、新たに治療で出来た傷を隠す方法で悩むことになるかもしれません。またこれらの方法は、レーザーで傷跡を改善したのちに、それでも残ってしまった箇所にピンポイントで適用することも可能です。今回は最初の治療ですので、そのような理由から、確実性はなくても、リスクの小さい方法をとる事にしました。

 

私の傷跡について

13~15歳ごろにかけて、切り出しナイフのようなもので何度も重ねて切っていました。10年以上前のことになります。二の腕のタテ12㎝、ヨコ13センチメートルほどの範囲に無数の白く盛り上がった太い傷跡があります。最初はリストカットをしていましたが、だんだんアームカットに移行しました。


f:id:friandee:20201103094209j:image

蛍光灯、正面光。影が落ちないので1番目立たない角度です。


f:id:friandee:20201103094225j:image

蛍光灯、上方光。影が落ちて目立ちます。


f:id:friandee:20201103094240j:image

自然に生活している時の見え方。ボコボコとした感じが一番よくわかってしまいます。

 

f:id:friandee:20201103094300j:imagef:id:friandee:20201103094310j:image

自然光。影が柔らかなので目立ちにくいですが、とにかくまあこんな感じです。

 

このように白く盛り上がった傷跡は、時間の経っていない赤みがかった傷跡よりレーザーによる治療は難しいそうです。10年以上経過し、盛り上がりもあるので症例としては酷い方かと思っていましたが、今通院しているクリニックではさらに重症の方も多く来院されるようで、「大した方でない」と言われました。

またこういった切り傷は、最初のうちは細い線でも、日常生活での筋肉や皮膚の動きに常にひっぱられ、年月の経過によって太くなっていくのだそうです。そういった理由から、傷跡の治療は早く始めたほうが治りがいいとされています。年月が経つと傷跡が深くなったり、硬くなったりするから治りにくいという意味ではないというのが私の通うクリニック医師の見解でした。

当初治療経過をブログに公開するつもりはなかったので、治療前の状態はいい加減に撮ってしまいました。治療経過写真の光源やカメラの描写力と差があり肝心の比較がしづらくなっています。 大変申し訳ありません。。

 

費用について

 治療にかかる費用は総額¥343,200でした。

これは先述「12cm×13cm」の傷跡全体に、5回にわたってレーザー照射をする場合の金額です。私の通うクリニック提示の目安費用は「5cm×5cm以下の照射一回¥35,100」とあり、それを5回行うと4回分の費用、つまり¥140,400で施術できるというメニューになっています。私の傷跡は単純計算156cm²、つまり1cm²あたり5回で¥2,200で施術していることになるので、提示費用1cm²あたり¥5,616から予想していた金額からは大幅に下回りました。面積ではなく1辺の長さを規準に計算しているか、面積が大きくなるほどに割引いているかだと思われます。

また、その他カウンセリング費用や投薬代などはかかりませんでした。美容外科での手術だと、手術費用に上乗せで麻酔代の請求や腫れ止めの薬、形を固定する為の器具を購入させられることが普通だったので、その点とても安心しました笑

いずれにせよ、いくら費用がかかるかは実際にクリニックに出向いて見積もってもらわなければわかりませんので、HPだけを見てあれこれ算段する前に、早くカウンセリングに行ってしまえばよかったと思いました。

治療の目的

大前提として、私はこのレーザー治療により傷跡の完治を目標とはしておりません。複数のクリニックにカウンセリングに行き、たくさんの症例写真を見た上で、真皮層まで達した深い傷跡をレーザー治療で消しとる事は不可能に近いと感じたからです。

ではなぜそれでもお金をかけて治療するのかと言うと、傷跡を消しとることは不可能でも、レーザー照射により傷の凹凸を今よりなだらかにすることで、コンシーラーやシール等の方法で今よりきれいにカバーできることを期待しているからです。

私は家族を含め周囲の人に自分の過去の全てを打ち明けることができず、普段からコンシーラーや絆創膏などで傷跡を隠し、さらに夏でも二の腕の出る服装はしません。恋人などにも「昔カールアイロンで火傷をした跡がコンプレックスで」と言い訳をつけ、傷跡周辺はあまり触らせないようにしています笑

ですが傷跡は面積が大きく、凹凸もあるのでその分大きく分厚いカバーをしなければなりません。もともと傷跡の薄かった部分がほとんど消えて全体の総面積が小さくなったり、凹凸が弱まれば、小さくて薄いタトゥー隠しのようなシールでも隠せるようになるかもしれませんし、もしかたしたら一見して自傷とはわからない状態になる可能性もあるかもしれません。

私は、どうせ隠さなければいけないのに、そのような微細な変化の為にお金を使うのはどうだろうかと、これまで治療を決断できず年月が流れてしまいました。しかしお金はまた作り出すことが出来ますが、一度過ぎた若い時間は二度と取り返すことができません。美容外科の手術をした時も感じた事ですが、若くて元気な時間を楽しく過ごすことはもちろん、将来の自分への投資にもなる事は早いうちに実践するほか選択肢はないと思っています。傷跡治療も、効果の大小はともあれ、自分のコンプレックスにほんのわずかでもいい影響をおよぼす可能性があるなら、そのコンプレックスをずっと抱えたまま一生を過ごすより、少しでも早く、少しでも軽やかな気持ちで日々を生きたいと考えるようになりました。

 

長くなりましたが私の傷の状態や治療へのスタンスはこんなところです。次回以降の記事では実際の治療経過について書いていきますので、宜しくお願いします。

 

 

ブログ始めました&自己紹介

 

はじめまして、フリアンドです。

 

突然ですが、先日リストカット(アームカット)傷のレーザー治療を美容皮膚科にて開始しました。

 

そうです、ブログタイトルにもあるように、私は昔、いわゆる「メンヘラ」な女の子でした。(安易にそのような単語を使うのも気が進みませんでしたが、他にわかりやすい表現が浮かばずひとまずはこの言葉を使わせていいただきます)

中学生となった13歳ごろに精神状態が悪化し、自傷行為過食嘔吐、美容整形の失敗などを経験しています。

 

社会人となった今でこそ一見順風満帆な生活を送っていますが、このような生い立ちがあったため、まわりとうまく馴染めなかったり、「普通」に生活することが大変だったりと、日々苦痛や後悔を感じながら過ごしています。

「普通」どころか、「勝ち組」の人生を送ってきた人々と自分の人生を比べて、「私は貴重な若い時間をなんと無駄にしてしまったんだろう」と激しい後悔にさいなまれます。

 

ですが、そのような苦い過去も今の自分を形成する大きな要素なのであり、そんな自分にこそわかる気持ちや経験があるはずなのです。

 

もともと内向的かつ無気力なきらいがあったため、SNSはおろかブログで自己開示するなど考えたこともありませんでした。ですが、このたび自傷キズの治療を始めたことをきっかけに、「このようなデリケートな問題を公開することで少しでも誰かの役にたてたなら、自分の過ごした過去も報われる」と思い、ブログ開設に至りました。

 

そんなわけで、リストカット傷の治療経過や、美容整形で失敗したことよかったこと、その他考えたことについて、当ブログにて公開していこうと思います。

 

よろしくお願いいたします。